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偶然の恵比寿

恵比寿の弁護士 藥師神 豪祐のブログ

旗を立てること

お仕事 フットボール

ソーシャルデザイン。…来年のテーマにしようかな。大学在籍時に泣きながら数3数Cを勉強しながら専攻していたミクロ経済学のうちのゲーム理論は、インセンティブデザインの学問だった。デザイン。デザイン。

サッカー界でなされた大規模なデザインといえばドイツによるものが知られている。ドイツがCLで一勝もできずグループリーグ敗退を喫したのは00年(オランダ・ベルギー共催の大会)の出来事。負けた。どうしよう。…からの大胆なムーブに惚れ惚れしてしまう。「考えること」と「動くこと」が両輪であることは、ペルソナ5がもたらした幾つかあるメッセージのうちの一つでもあるし、ビーストの本にも書いてある需要な経験則(10年ぶりくらいにRPGをプレイした。ペルソナ5は素晴らしかった。素晴らしい。気が乗ってFF15までやりました。こちらも良かったです)。ドイツのサッカー界は、ドイツ中を400近い区域に分けて、1000人程度の指導者を送り込んだ。大胆。ドイツ的。ブンデスの1部2部にユースアカデミーを持つことを義務付けた。そして、どのクラブにも12人のドイツ人がいる。それにとどまらず、6人の地元出身選手がいることになった。

という話は有名であるが、アイスランドが同様に00年から一大プロジェクトを仕込んできたことはあまり知られていない。かもしれない。

アイスランドといえば今年のEUROで大きな達成を果たした。イングランドを撃破しベスト8に残った。会場にヴァイキング・クラップが響き渡った。初出場でベスト8。人口はたったの33万人程度。工夫があり、実践がなされた。評価ではなく、事実を積み上げた。アイスランドは00年からの改革で、指導者全員にライセンス取得を義務付けた。雪でピッチが使い物にならなくなるため、なんとピッチ入りの巨大ドームを国中に建設した。そして16年目に芽吹いた。ちなみにアイスランドは、もう一つの偉業を成し遂げたレスターよりも人口が少ないらしい。

以上が「落とし所に落ちると気持ち良い」パターン。「競争」というコンセプトを元にした穴探しと穴埋め。ピーター・ティールからすればコミュニストのコンセプトだと嗤われる。かもしれない。しかしボルヘスは別のことを言うはずだ。彼は、長大な物語があると仮定し、その要約として小説をしたためている。ボルヘスの文体の美しさは、貫かれた意図の強固さがもたらしているはずだ。「落とし所に落」とす美しさは絶対にある。

ただし、この「落とし所に落ちると気持ち良い」は、両輪の片方にすぎない。『ゆれる』という圧倒的代表作をもつ西川美和氏の著書。『映画にまつわるXについて』という本にこのような記載があった。「初めから落とし所のわかってるものを作るのはつまらない。」ああこれだ。そう思った。これに尽きる、と。ランダムな出会い。ランダムなアサイン。ランダムな紹介。ランダムな握手。その中から確信をもったアサインと、確信をもった握手。確信をもった行動。上記のアイスランドの知識は、サトミキさんの水着入浴シーンが観たくてフジテレビオンデマンドで現在一週間無料で観れる「蹴旅」というサッカー旅番組から得た知識だ。ランダムな出会い。

ある種の共同幻想から自己を解き放つ動き。からの、自分の物差しを確認する動き。ランダムな出会いといえば、この本との出会い自体もそう。Kindleのセール本にこれがあるのを土曜の朝に見つけた。気まぐれに手を出したり、気まぐれに声をかけたりしてみる。ただしいつもの注意が必要だ。「敗北に、論理を付して、合理化すること(いちばんダサいやつ…)」との違いを理解する必要がある。「勝ち」の手応えを得る必要がある。

このコンセプトにはピーター・ティール先生もPalをPayするはずだ。ゴールは常にシンプル。市場の独占。これまでなかった山を見つけて、そこに旗を立てる。そして見下ろす。ふと思い出して本棚に近寄った。俺は山を登るんじゃなくて。頂上にいて。ただそのことを旗を立てて知らせている。あれ、これ。雑誌BRUTUSの07年6月15日号で松本人志さんも同じこと言ってました。頂上に到達済みのアイディアがどこかにあるとかいうロマンス。戸惑うくせに絡みつく花びら。生まれ変わる天使。

知と世界認識

フットボール お仕事

先日、東京大学日本サッカー協会の提携記念式典を見届けるため、文京区本郷にある安田講堂に行った。聖地安田講堂。東大生でも卒業するまでに2回くらいしか入ることのない聖地。

東大総長五神氏、JFAの田嶋氏や川淵氏、FIFA会長らが一堂に会する様のラスボス大集合感。悔しいものの圧倒された。

FF15をクリアしたばかりで「ラスボス感」について輪郭が縁取られていたタイミング。それでもなお耐えうるラスボス感)

東大総長の任期は、前総長の濱田氏の代から4年ではなく6年の長期任期に変更されている。壇上で五神氏(任期は平成27年4月から)は東京五輪を視野に入れた長期的な展望を語り、その重要な一部としてこの提携を位置づけた。

類似の提携のほとんどがそうであるように、「定期的に挙がる報告書」が唯一の成果物となる可能性もある(壇上でこの点を指摘されていた方もいた)。しかし、東大の持つ「知」とサッカーの持つ「競技としての圧倒的魅力」に配慮し合った講演は、形而下に降ろさずにはいられなくなるような、とても素晴らしいものだった。

提携の身体をVRし、今なお眼前のコーヒーを提携として触れたいくらいだ。

東大の掲げるリベラルアーツ。その関心の中心には、啓蒙的な知識を増やすことではなく「実益」が据えられている。そこが好き。法律も同じ。「どう使うか」にいくらでもアートの余地がある。法について李斯が何と言っているかは、キングダムを確認する必要がある。

タリーズにいる。タリーズのコーヒーを飲む時に得られる示唆。世界の箱の中に、「広く多様な他者と交流すること」がもたらす効能が少なくとも2つ入っていることが知られている。

一つは充足。「混ぜたらどうなるんだろう」という知的欲求。それが満たされる。穴があったら埋めたい。それが全て。できる限りの穴を見てみたいし、できるならその穴を全て埋めたい。

とはいえ、それを否定するために必要な嘘はたった一つ。残念ながら、たった一つ嘘をつき、それを諦めなければいい。そうすればあんたは私や私的なる存在ともう手を繋ぐ必要はなくなる。私は桜井和寿さんではないのでand I love youの大サビは並行世界の先の先にある。各々が各々のものさしで選択をすればいい(その集積が一切「社会的選択」につながらないのは、ミクロ経済学があるのにマクロ経済学が要請される理由や、「複雑系」などと厨二っぽいフレーズを学者たちが口にせざるを得なくなった理由を尋ねるのが早い。そして自分がどうやっても世界から出られないことに苦しめばいい。引っかかりに怯えながら思い込めばいい)。ただしジョジョ7部の大統領が持ち出せないのは遺体だけだ。小さな嘘なんかではない。

もう一つは、確認。「一流」の人は、どの分野で闘っていようとも、結局は同じところに到達し、同じような哲学をこの世界から引き出している。そのことを確認できる。今年初頭に自分のヒーローだったビーストに出会ったのは自分の人生で有数の出来事だった。彼の周りにいた巨人二人も自分の小ささを思い知らせるには十分な破壊力だった。私は破壊され続けている。アンドビルド。

堀江貴文さんも同じような発想に至っているのかもしれない。タイトルは趣味に合わないものの、先月に発売された『なぜ君たちは一流のサッカー人からビジネスを学ばないの?』は多くの示唆と確認をくれた。宇佐美貴史宇佐美貴史となるのを私は待っています。

その式典の数日後、今度は横浜アリーナJリーグアウォーズを観に行った。お仕事でJ3栃木SCFC琉球の試合を観に宇都宮まで行ったとき以来の、肉眼でお見かけするサトミキさん。その可愛さに世界が震えた。宇佐美貴史氏からの井手口氏に対するメッセージに心が震えた。

 

「知」と「世界認識」。これに、大人なのでもう一つ加える。「大義名分」。世界を更新したい。クラウドアトラスに出てきた弁護士はおおよそこんなことを言った。「僕には助けられない。君には君の運命があるんだ」。正解はない。サルトルが言わなくとも、どの次元で神概念を導入するかの違いにすぎない。なぜ花は綺麗なのか。虫を呼ぶためよ。なぜ虫を呼ぶのか。花粉を運んでもらうためよ。なぜ花粉を運ぶのか。種を保存するためよ。なぜ種を…。好きなタイミングでそれぞれがそれぞれのものさしをあてて止めればいい。どこであれ、「納得」という最低限の効用は得られるだろう。足りない。自分のものさしが満足してくれるような「実益」が欲しい。跳躍が起きて貨幣になったのは「李」だけ。思い込みが剥がれない。まだ見つかりません。

オイコノミア

eスポーツ

藤野英人『投資家が「お金」よりも大切にしていること』星海社新書2013

・新書は意外と馬鹿にできないですよシリーズ。去年あたりからたまに「3日に1回くらいブックオフの100円コーナーに行く」時期を設けるのがストレス解消法になっていた。

・今年の4月から専門学校講師を務めている。授業内容を考える際に、色々な本が参考になった。そのうちの一冊でもある。

 

・「お金」について向き合う機会を持つきっかけになる本。お金について考えることは、人生について考えることにつながる。限られた人生の時間をどう使うかを考える。

・お金の稼ぎ方や、貯め方、増やし方について考える機会はなにかと訪れるものの、お金の「使い方」について考える機会は意外とない。こんな本はあってもいいし素敵だと思った。

 

・「お金」について考え出すと、知恵(経験)や情報(知識)が欲しくなる。というのはビジネスパーソンが持ち歩いてる前提。このことを知っている大人たちは、そのことを知らない若い世代に対し、うまく知恵と情報を欲するよう促していく責任があると思っている。いや、責任はないか。

 

・例えばサッカーのバルサも、アカデミー世代には教育や生活環境を整備することに力を入れている。練習前に学校とは別に補講を設けたり、クラブが家庭教師をつけたりする。ほとんどの選手がプロになれないからこそ、徹底的に教育をする。シャルケがトップチームやアンダー世代ドイツ代表ですでに活躍している選手に対して、大学進学のための資格がとれるよう配慮したり。トップであればあるほど、知恵や知識の重要性(しかも早めにそれを手に入れることの重要性)に気がついている

・教育という言葉はこういう場合ふさわしくない。気もするが、身もふたもないが「教育」そのものだろう。

・日本だと國學院久我山。18時10分には完全下校で朝練もなし。だったはず。効率性を貫いた練習メニュー。決勝後のインタビューで3年間で学んだことを問われたDFは「オンとオフの切り替えです」と述べた(そしてAO入試でKO大学へ)。記憶を元に書いているが、確かこうだったはず。こんなに素晴らしいことはない。彼らは他では得られない経験を手にするにとどまらず、広い選択肢を抱えたまま次のステージに進める。

 

・さて、福沢諭吉が「経済」と訳したとされる「economy」。その語源は、ギリシャ語の「オイコノミア」。

・オイコノミアといえばEテレで毎週水曜午後10時から放送されている人気番組。今夜は梅原大吾さんがご出演されます。しかも私の大学の同じ経済学部の大先輩である安田洋祐さんとの対談(10年くらい前に、私が所属していた神取ゼミの関係かなにかで、一度お会いしたことがあるような記憶)。梅原さんは何を話したのかな。放送が楽しみで仕方ありません。。これだけが言いたくて急いで無理やりブログ書いたよね。

思いがけず

映画

川淵三郎『独裁力』幻冬舎新書2016】

・タイトルはともかく。非常にためになった。

・もはや「バスケの人」になっている川淵氏。男子はアジア8位。世界では40何位とか。バスケは昨年までNBLbjリーグの2リーグに分かれていた。FIBAFIFAのバスケ版)に統合しろって言われた。無理だと思われていた統合を果たした。その一連の流れが記述されている。これは本当に貴重な資料。タイトルはともかく。

・個人的に興味深かったのは、①2年を費やしてJリーグの定款、規約、細則を定めたくだり。ドラフトを起案したのは二人。川淵氏と同じく古河電工出身の弁護士である池田氏と、博報堂の法務室にいた小竹氏。彼らがドラフトを起案し、川淵氏とともに、理念を規約に落とし込んだ。おお…。

・こういうお仕事いいよね…。いい。メンバーもそれはそうだよねという配分。これは参考になる。とっても。

・次に興味深かったのは、②日本トップリーグ連携機構の方と、バスケ男子元日本代表監督から、分裂している二つのリーグを統合してほしいとの依頼が来たことと、その際に川淵氏がバスケについては門外漢であった点。

・揶揄されやすい立ち位置にいる方でも、実力があって誠実だと、きちんと知られているんだなと思って。少し素敵な気分になった。「外部からきた人」が思いがけず物事を解決するのは、意外とレアケースじゃないのかも。そうだといいな。

 

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・「歩きiPad」という発明をしたおかげで、移動中は映画の時間に。テーマは、①観たかった映画を観よう、②これまで観なかったパターンの映画を観よう。

・『紙の月』『白夜行』『TOKYO TRIBE』『ヒミズ』『ソロモンの偽証』良かった。思いがけず良かったものもあって。とても幸せ。「思いがけず」ってめちゃくちゃ素敵な言葉だな。。

・『舟を編む』『僕は友達が少ない』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『夜明けの街で』すっかり染谷将太さんのファンに。どれも思いがけず良かった。

・『プレステージ』『スティーブ・ジョブズ(2013)』『インサイドジョブ』『グランドイリュージョン』プレステージはググってやっと結末の意味が分かりました。。

・『アオイホノオ』『ノーコンキッド』素敵なドラマ。両方とも当たり。

・結構観たな…。

 

【得たレッスン】

・無駄になるかもしれない努力をどれだけ全力でできるか。という幼い頃からの人生のテーマにぐるっと戻ることができた。なんであれどこかで思いがけず何かの役に立つ。と信じていいのはもう知ってる。

ソフトロー

法律

■文言と解釈

・国や地方公共団体が定めたルール(実定法と呼ばれたりする)を扱うのが法律実務家のお仕事の中心になっている。と聞いている。

・ルールがある。ルールに事実をあてはめる。ルールに書かれている法的効果が発生する。国家がそれを最後の最後には執行する。そして、ルールは文字でできている。

・法令の文言から一義的に解釈が定まらない場合も当然ある。そのような場合には、法解釈という試みの中で、「妥当な結論」に向けた微調整が行われる。そこでは、起草者の意図・沿革、利益衡量、体系的整合性といった様々な武器が持ち出される。時には、より上位のルールである憲法を持ち出して、ルール自体に異議を唱える場合もある。比較法といって、海外ではこうなっていてこういう理由でうまくいっている、という話を持ち出すこともある。ビジネスの見立てと同様。思考空間を回していく過程に一歩目の誠実さが宿る。

・言葉で書かれている以上、解釈の「余地」がある。「余地」がもたらす機能は、「妥当な結論」に至るためには欠かせない場合もある。解釈が一義的に定まらないことは必ずしもマイナスではない。

・もっとも、ルールがあまりにも曖昧だと弊害が起きるのはご想像のとおり。例えば新規事業を起こそうと考えている起業者からすると、「これもダメなんじゃないか」「あれもダメなんじゃないか」と疑心暗鬼になって萎縮してしまう。そんなわけで予測可能性の確保は重要な課題になる。

 

■グレーゾーン解消

・「予測可能性の確保」という最重要課題。これには当然ながら、歴史の中で様々な手当てがなされている。

・新規事業に関していうと、例えばノーアクションレターという制度がある。事業者の行為が規制対象となるかについて予め照会すると、法令を所管する官庁が規制対象か否かについて回答してくれる制度だ。

・使い勝手があまりよくなかったので、平成26年にグレーゾーン解消制度、企業実証特例制度という制度も創設されている。いずれも新規事業の促進そのものを目的とした制度(根拠法令は、その名も産業競争力強化法)で、後者はなんと、新規事業が規制対象となってしまう場合に、安全確保などの措置をとることを条件に、やっていいよと特例を設ける制度になっている。

・ぱっと見ると、ノーアクションレターとグレーゾーン解消制度は似ている。厳密にいうと、前者は照会の対象となる法令に制限があるという違いはある。もっとも、新規事業を行うにあたり萎縮させないようにするという点で趣旨を一にする。

・ではなぜノーアクションレターがあるのに別の制度ができたか、というと、政権が飛ばす矢が2つでなくて3つである必要があったのは以前の記事の通りだが、他にも理由がある。

ノーアクションレターは、規制当局に対して照会する制度になっているのに対し、グレーゾーン解消制度は、事業所管大臣を通して照会するという制度になっている。法律実務家の中では、この違いはさすがに大きいよね、という認識がある。規制当局がNOを突きつける論理や怪しい迫力を過剰に蓄えていることは、誰もが積み上げてきた経験則になっている(もちろんそうすることが役割なのでそれでいい)。

・ちなみに、賞金付ゲーム大会についての問合せを人類史上初行ったと主張する者がいるとする。その場合おそらく、①ノーアクションレターを用いていること、②照会の前提としている事実が一般的ではないこと、からして、法律実務家からするとハテナしか浮かばない内容になっているはずだ。あくまでも照会の前提として述べた事実を基にした回答しか得られない(また、「ノーアクションレターの公表を受けて賞金制度を変えた大会がある」とまで言っているとすれば、以前から当局と折衝しながら動いてきた業界全体に対する冒涜であろう)。

・グレーゾーン解消制度は、事業を所管する官庁が、規制当局との間に入る形になるので、この国の産業全体において前向きなものとなりやすい。さらに、企業実証特例制度とのリンクまでついている。うまくいけばとっても素敵な制度となるだろう。

 

■ソフトロー

・実定法と言い換えた、国や地方公共団体が定めたルールは、ハードローとも呼ばれている。これに対し、ソフトローという概念がある。が、ここで紙面は途切れている…。

サッカー仲介人になるには

フットボール

Jリーグ選手の仲介人になるには

・仲介人とは何か。FIFAの決定に基づき平成27年3月末にこれまであった「選手エージェント制度」が廃止され、翌月から新たな制度「仲介人制度」が導入された。ライセンスを受けるのではなく登録型の制度に切り替わった。事前規制型から事後調整型の司法制度改革のようですね。違うか。

・私は年初に祈りました。仲介人になりたい。どうするか。いつでも問題を解消するのは「人」。ということで、アカデミーなどの運営をしている方につないで頂きました。すぐに見つかりました。業界は狭い。そして念願の仲介人とご対面。

・ちなみに私は、テニスで有名なIMGアカデミーの設立のキッカケが、「マコーマックさんという弁護士が友達のプロゴルファーの移籍を手伝った」という話が大好き。お会いした仲介人から聞いたエピソードはとても似ていた。最初は友人を移籍させたのがきっかけだったそうだ。人生をつくるのも「人」だ。ああ。

・①仲介人をやっている組織に入る。②二人か三人でチームを組んで仲介人をやるチームをつくる。③個人でやる。という形になっているそうだ。まあそれ以外ないよね。ということが分かったのでチームに入れて頂くことに。チームでやっているところは一人だけが仲介人登録しているというパターンが多い。そんなわけで正確には、ここで私が話をしたのはJFAに登録されている仲介人ではない。

・それからは仲介人お仕事の関係で色々な方に出会える。もうそれは系を見抜けないカオスに達しました。

・新規選手の発掘。ここが出来るといいのだがリソースが足りていない。方法は簡単。①選手と契約する。②クラブから電話がかかってくるのを待つ。新規の開拓はこんな過程。クラブが選手に「代理人ついてる?」と聞く。そして電話がかかってくる。それとあとはもうあれだ。なんであれWyscoutという魔法の言葉で検索。

 

■サッカー選手と契約

・クラブと選手は、日本サッカー協会選手契約書をベースに契約を結ぶ。整理すべき権利は大きく二つある。一つは、チームの選手として登録する権利。もう一つは、経済的な権利(肖像権や移籍金を獲得する権利)。
・選手の肖像権に関しては、Jリーグ規約と選手契約書に規定がある。包括的使用はJリーグに、それ以外での特定の選手の肖像を利用した商品化についてはクラブが権利を保有する。という整理がなされている(ちなみにプロ野球では、かつては球団が肖像権を握っていたが、肖像権の包括的使用については選手会が管理するようになった。だったと思う)。

・契約期間は3年か1年が多い。3年契約の場合もシーズンが終わった段階で契約を結び直したりする。この辺りはタレントさんやアイドルさんと同じような契約になっている。肖像権の価値を高めることを目指す個人事業主、という整理もできそう。まあ意味はないか。なんであろうとどこで戦っていようと、自分自身と闘っている人が美しい。競技面で肖像権の価値が高まっていくということになるので、ヌルヌルはしていない。お金は評価として後からついてくる。それだけは間違いない。どんな仕事でもそう。

・選手とクラブの契約は、ベースを抑えれば、特約はそこそこ柔軟に。海外移籍を目指す選手は、移籍金設定を国内移籍と海外移籍で別の定めをすることも当然にある。契約時に定めた出場率に達しなかった場合に移籍を拒めない条項や、2部に落ちたら移籍を認めるなどの条項をつけることもある。私が別の仕事でやっているeスポーツチームと選手の契約や、アイドル運営事業者さんとアイドルさんとの契約書もこんな感じでやっている。意外とシナジーある。セカンドキャリア開拓のヒントになると勝手に思い込んでいる。他の個人競技のプロスポーツ選手の方々との仕事も当然示唆に富み富み。

 

■移籍金、クラブの経営難

・07年のリーマンショックの後あたりから、FFP構想というものが始まった。経営難に陥るクラブが増えたので財政基盤をちゃんとしようねという構想(ちなみにJリーグクラブライセンス制度には、顧問弁護士がいるとなお良し、みたいな規定もあります。チラッ)。オーナーが赤字補填をするのを制限するというもの。導入後、4、5年で赤字を10億ユーロ以上圧縮している。やったね。

FFP構想のデメリットとして、PSGやシティのような革新が起きなくなってしまうという点がある。そこで、15年に少しテコ入れがされた。投資計画と収支の見通しやそれに付随する諸々(つまりはビジネスプランですね)を提出して、そのプランがマトモであれば、それを守っている限り短期的な赤字は許す、という例外が設けられた。たぶん。
FIFAは移籍の流動化も目指した。以前の制度では、契約満了後の選手の移籍でも移籍金が発生していた。09年11月からは、契約満了後の選手は、フリートランスファーできるようになった。移籍の流動化は進んだ。が、弊害も。どこにも辿り着けない選手が増えたり、移籍金の生じる国内移籍は減った。フリーの選手の情報が価値を持つようになった。と言われている。中東やMLSといった選択肢が増え、サッカー後進国のレベルが上がったり、選手寿命が延びているのは素敵なことかもしれない。

・まあ、なんであれ清濁の清だけは取り出せません。何事もキーワードは①全体最適と②持続性なんじゃないかと思っています。どんな企業活動も同じで、顧客、株主価値、従業員の士気、それぞれを…。あちらを立てればこちらが…を解消する。大学でゲーム理論を専攻していたのがここに来て少し示唆を。

・移籍金については、スペインやポルトガルでは、選手獲得における投資ファンド利用がブームになった。クラブとファンドが移籍金を出し合って高額な選手を獲得し、当該選手を売却した時の売却益を分け合う。普通にいわゆるファンドによる投資ですね。まさに商品化され市場は活性化しました。しかし、残高が増えるのは代理人やファンドという第三者。業界やクラブに落ちない。なので、共同保有は禁止された。みたいな話も。ただし、このファンド利用によってスペインは2強から3強になれたよね。とも言われている(ちなみに投資ファンドが絡まなくなったかというとそんなことはなく、選手獲得時の貸付からのゴニョゴニョという形になったとか)。何事も清濁アリ。

・みたいなこともあって、FIFAは選手移籍の際の代理人の取り分を公表させるようになった。そんなわけでJリーグについても公表されている(これを見ると「どの選手に仲介人がついているか」が分かるので、大変貴重で本質的な資料になっている)。もうこれどこが話の本筋か分からないな…。

 

■なんにせよ試行錯誤

J3が生まれたのも、12年にJ2とJFL入れ替え戦を初めてやって(J2が22チームになったらやるという制度になっていた)、負けてJ2から降格したチームがJリーグ退会となったのがキッカケだった。よく仕事でもうちの弁護士に言ったりするのですが、「予測できたマイナスにうろたえるのは明らかにおかしい。ああなるほど、こっちのルートにいったか。というだけの話。当初の方針を貫くだけですよね。最初にこの決断をした時に、どういう心算だったの?」という話ですね。そうですね。当初の見通しがなかったら困りますね。

・「取り止めなし、結論なし」という世界そのもの。命そのもののようなブログになりました。さようなら。

SPK

日記

■学生団体

・週末、大学の時の仲間たちとのちょっとした同窓会があった。大学に入ったのは03年。その翌年に設立した学生団体。それの同窓会。ちなみに当該団体はまだ存続している。

・その団体のビジネスモデルは、大学生と大手出版社をつなげて(創作物と)印税を発生させること。おそらく今もそれほど変わっていない範囲で活動している。ものと思われる。

・社会的な意義のあることをやろうよ。これが個性も背景も異なる創設メンバーに一致する思惑だった。背景といっても当時19歳や20歳で深い何かがあったわけではないが、個性は広かった。

・いずれにせよ信念の下に動いていた。お金もネットワークもない若者には当然、様々な困難があった。いつも何かが足りなかった。しかしいつも誰かと出会って足りないものを補っていった。解決と発展をもたらすのは、決まって新たに出てくる人間だった。

・今でも利益という利益が上がらないような体制で続いている。印税の取り分を上げることは容易だし、ブランドを毀損するおそれもほぼ考えられないが、それもしていないようだ。

・なかったものが生まれて、何かが残る。シンプルだけど生命活動そのもの。

 

・12年が経ち干支が戻っている。

・当時際立っていたのは、堀江貴文さん(私たちの12個上)やmixiの笠原さん。いずれも東大の先輩方。彼らに何らかのタイミングで面識を持つことが、当時の学生起業界隈において、現在位置を確認するちょっとした手がかりだった。かもしれない。ブロガーだったはあちゅうさん(1つか2つ歳下)にまだ相方がいた時代。

・今でも純粋に堀江貴文さんのファン。あの時代は堀江さんの12年前だったのか。

・サッカー関連事業についての立ち回りの中で、いわゆる黄金世代(79年生まれ)付近の方々に最近少しだけお世話になっている。別の文脈にいると思われる彼らが、堀江さんの新書『99%の会社はいらない』に言及していたのも印象的。

 

・05年。友人と二人で茗荷谷のジョナサンで深夜に翌日の試験のための勉強をしていた。既に留学と留年を達成した太った友人がそれを邪魔しに来た。彼が読んでいたデスノート(当時まだ連載中だった)を 取るとSPKという組織が出てきた。あれ、これは我々の団体の略称にならんかね。と気づいたのが自分が残せた唯一のもの。

 

砂の城

吉井和哉さんにハマったのは09年あたり。それ以来、毎年2回程度はライヴを観に行っていた。イエモンは苦手だった。最盛期だった中学高校の時からLUNA SEA派だった。ナポリタンズ(ソロのバックバンドの名前)の演奏を背に歌う吉井和哉さんが好きだった。イエモンの曲もライヴに行けば3曲は聴けた。それでも『砂の塔』『ALRIGHT』を聴いてしまった。全てが詰め込まれていた。やっぱり人なんだな。選び取ったものをつないで生きていきたい。小学生みたいな感想だけど。